山本 登さん 腎臓移植


43年前、腎不全になり血液透析を導入した。当時、主治医から5年の命と聞かされたが、なぜか絶対死なないという変な自信のようなものがあった。有難いことに今年歳73になるが歳相応に今日も命は繋がっている。

これには大きな理由(わけ)がある。それは亡くなった方から2度にわたって腎臓をいただき、移植したことにある。故人の「人となりを鑑み、人の命が救われるなら」というご家族の究極の人への優しさ、人への思いやり、崇高な精神から臓器の提供に同意されたものと信じている。私たちはドナーご家族にお会いして感謝の気持ちを伝えることは許されていない。昭和63年から始まった年一回おわれるドナー慰霊祭(現在は覚王山日泰寺・名古屋市)が感謝とありがとうの気持ちをお伝えする唯一の場となっている。毎年、ありがとうと感謝の気持ちを全身全霊でお伝えしている。移植して、もっとも有難かったことは元気で、この手で妻を旅立たせることができたこと、ドナーとそのご家族に衷心から感謝の気持ちとありがとう、をお伝えしたい。

今、3つのNPO法人に所属し日本の愛知の臓器移植の発展に微力を注いでいる。腎不全になったお蔭でかけがいのない本当に多くの人々に出会い、幸運に恵まれた幸せな人生に心から感謝とありがとうの言葉を残したいと思う。

ありがとう!







  

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