村上 穣さん 腎臓移植



腎臓を提供してくれた母へ
 腎臓を提供してくれてありがとう。
 私が小学2年生の時に慢性腎臓病と診断されて以来、毎日腎臓病食を作ってくれました。将来は医学の道に進みたいという希望を応援してくれました。腎臓内科医になったとき一緒に喜んでくれました。ついに腎臓の働きが悪くなったとき腎臓を提供してくれました。腎移植を受けてもう一度元気な体を取り戻せたおかげで医療の現場に復帰できました。そして、医師兼患者の私にしかできない3つの“つなぐ”を見つけることができました。
 1 腎臓内科医として、慢性腎不全の患者さんと移植医療をつなぐ(診療)。
 2 腎移植患者として、患者さんと医療系学生をつなぐ(教育)。
 3 臓器移植啓発の研究者として、移植医療と社会をつなぐ(研究)。
慢性腎臓病を抱えながらもこの3つの“つなぐ”を生きがいに、大切な妻や子供たちと幸せな日々を送っています。
 感謝の気持ちをいつまでも忘れずに移植腎を大切にします。
 腎臓を提供してくれてありがとう。

写真撮影:臨床工学技士で研究仲間の栁澤一樹さん




コメント